LGS(軽量鉄骨)・石膏ボード壁の解体撤去費用と平米単価!間仕切り解体から産廃処分までの内訳とコスト削減法
オフィスの退去に伴う原状回復や、店舗のスケルトン解体・レイアウト変更の見積書を開いたとき、「LGS・PB壁解体撤去」「軽天・ボード解体」「石膏ボード産廃処分費」という項目にまとまった金額が計上されていて、単価が適正なのか疑問に思っていませんか。
「LGS・PB解体 120㎡ @5,500円=660,000円と書かれているが、相場より高いのではないか」 「そもそもLGSやPBとは何の略で、なぜ石膏ボードの処分費だけで何十万円もかかるのだろう」
建築・内装の見積書に必ず登場する「LGS(Light Gauge Steel=軽量鉄骨下地)」と「PB(Plaster Board=石膏ボード)」は、現代のオフィスビルや商業店舗における間仕切り壁・天井の90%以上を構成している最も基本的な建材です。それゆえに、このLGS・石膏ボード解体の平米単価(㎡単価)と面積算定、そして産業廃棄物処理費の仕組みを正しく理解することが、原状回復の見積もり総額を大幅に引き下げる最大のカギとなります。
LGS・石膏ボード壁および天井の構造別の解体平米単価一覧から、見積書の水増しを見抜く面積計算のチェック法、石膏ボード処分費と鉄スクラップ還元のカラクリ、そして間仕切り解体コストを30%以上安く抑える実践手順までを徹底解説します。内装解体全体の流れについては「内装解体とは?費用相場と工事の流れ」や「内装解体の平米単価(㎡単価)相場表」もあわせてご参照ください。
【この記事でわかる!LGS・石膏ボード解体の要点まとめ】
- LGS・PBとは: 「LGS」は壁や天井の骨組みとなる軽量鉄骨(軽鉄・軽天)、「PB」はその表面に貼る石膏ボードのこと。
- 解体平米単価の適正相場: 標準的な間仕切り壁(両面1枚貼り)で1,800〜3,200円/㎡、防音二重貼り壁で2,600〜4,500円/㎡、LGS天井解体で2,000〜3,800円/㎡(産廃処分費別途)が直接施工の相場。指定業者見積もりでは5,000〜8,000円/㎡と倍近く設定されるケースが多発。
- コスト削減の3大急所: ①壁の高さ(天井高かスラブ高か)とドア開口部の面積控除を精査する、②LGS(鉄くず)を有価資源として評価相殺させる、③壁撤去に伴う天井・床補修と消防B工事の重複を削る。
目次
1. 見積書の「LGS」「PB」「軽天」とは?構造と解体の仕組み
・1.1 LGS(軽量鉄骨下地)とPB(石膏ボード)で壁・天井ができる構造
・1.2 「天井止め壁」と「スラブtoスラブ壁(遮音・耐火壁)」の難易度の違い
2. 【仕様別】LGS・石膏ボード壁・天井の解体平米単価(㎡単価)相場一覧表
・2.1 間仕切り壁(片面貼り・両面1枚貼り・両面2枚貼り防音壁)の解体単価
・2.2 天井(軽天LGS下地+ジプトーン・岩綿吸音板)の解体単価
・2.3 アルミ・スチール・ガラスパーテーション解体単価との比較
3. 石膏ボードの産廃処分費が高い理由とLGS(鉄スクラップ)還元の仕組み
・3.1 硫化水素発生リスクにより石膏ボードは「管理型処分・専用リサイクル」が必須
・3.2 石膏ボード1㎡あたりの重量計算と産廃処分費の適正相場
・3.3 LGS(軽量鉄骨)は「産廃」ではなく「有価物(鉄くず)」として相殺できる
4. 【規模別】会議室・間仕切り壁の撤去〜原状回復までの総額シミュレーション
・4.1 会議室1室(壁面積25㎡)を解体して元の執務室へ戻す費用内訳
・4.2 会議室3室+受付造作壁(壁面積80㎡)を解体・復旧する費用内訳
5. LGS・石膏ボード解体の見積もりで多発する4つの水増し手口とチェック法
・5.1 壁面積(㎡)にドア・ガラス開口部が含まれ、高さがスラブ高で過大計算されている
・5.2 「ボード解体費」と「LGS下地解体費」が別々に二重計上されている
・5.3 LGS(鉄骨)の重量分まで「混合廃棄物処分費」として高額請求されている
・5.4 壁撤去跡のクロス・床・天井補修範囲が「部屋全面張替え」にすり替わっている
6. 間仕切り壁・LGS解体費用を30%以上安く抑える5つの実践ノウハウ
7. まとめ:LGS・石膏ボード壁の解体と原状回復はF・Sプランニングへ
1. 見積書の「LGS」「PB」「軽天」とは?構造と解体の仕組み

原状回復や内装解体の見積書には、専門的な略語が数多く並びます。まずは見積書を正しく読み解くために、3つの基本用語と壁・天井の構造を押さえておきましょう。
- LGS(Light Gauge Steel / 軽量鉄骨): 厚さ0.8mm〜1.6mm程度の亜鉛メッキ鋼板をコの字型やロの字型に成形した金属骨材のことです。壁の骨組みに使うものを「軽鉄(けいてつ)」、天井の骨組みに使うものを「軽天(けいてん)」とも呼びます。木材に比べて不燃性が高く、反りや狂いがないため、ビル内装の標準下地として使われます。
- PB(Plaster Board / 石膏ボード): 石膏(硫酸カルシウム)を芯材として両面を専用のボード用原紙で被覆した建築用パネルです。厚さ9.5mmまたは12.5mm(耐火壁等では15mmや21mm)が主流で、LGSの骨組みの両面にビスで留め付け、その上から壁紙(ビニールクロス)や塗装を施して壁を仕上げます。
- GL工法(直貼り工法): 外壁や共用廊下に面したコンクリート躯体壁(RC壁)に対して、LGSを組まずに「GLボンド(石膏系接着剤)」を団子状に塗って石膏ボードを直接貼り付ける工法です。
1.1 LGS(軽量鉄骨下地)とPB(石膏ボード)で壁・天井ができる構造
一般的なオフィスの会議室や店舗の間仕切り壁は、床と天井に「ランナー」と呼ばれるレール状のLGSを固定し、その間に30cm〜45cm間隔で「スタッド(間柱)」と呼ばれる縦材のLGSを立て、両面から石膏ボード(PB)をタッピングビスで固定して造られています。
解体する際は、単純にハンマーで壊すわけではありません。粉塵の飛散と騒音を最小限に抑え、かつ産業廃棄物の分別基準を守るため、以下の4ステップで手壊し解体を進めます。
- 内部配線・設備の切り離し: 壁の内部を通っているコンセント配線、スイッチ配線、LANケーブルを撤去し、絶縁処理を行う。
- 巾木(はばき)・建具(ドア枠)の撤去: 壁の下部にあるソフト巾木や木巾木、スチールドア・枠を取り外す。
- 石膏ボード(PB)の剥離・分別: バールや専用カッターを用いてLGSから石膏ボードを剥がし、グラスウール(断熱・吸音材)と完全に分けてフレコンバッグへ回収する。
- LGS(スタッド・ランナー)の解体: 露出した縦材のスタッドを取り外し、床と天井に撃ち込まれたランナー(コンクリートピンやアンカーボルト)を抜き取って金属くずとして束ねる。
1.2 「天井止め壁」と「スラブtoスラブ壁(遮音・耐火壁)」の難易度の違い
LGS壁の解体単価を大きく左右するのが、壁の上部がどこまで達しているかという構造の違いです。
- 天井止め(ボード止め)の間仕切り壁: 既存のシステム天井やジプトーン天井の下面(高さ2.5m〜2.7m)に上部ランナーを固定している壁です。天井を壊さずに壁だけを素早く撤去できるため、解体単価は最も安くなります。
- スラブtoスラブ(天井裏貫通)の間仕切り壁: 会議室の声漏れを防ぐ遮音壁や、建築基準法上の防火区画壁では、天井ボードを突き抜けて天井裏のコンクリートスラブ(高さ3.2m〜4.0m)までLGSと石膏ボードが立ち上がっています。さらに内部に高密度グラスウールが詰められ、石膏ボードが片面2枚ずつ(計4枚・総厚50mm)貼られているため、作業高所の足場(脚立・ローリングタワー)が必要となり、解体手間とボード廃棄重量が通常の2倍〜2.5倍に増えます。
2. 【仕様別】LGS・石膏ボード壁・天井の解体平米単価(㎡単価)相場一覧表
LGS・石膏ボード壁や天井、各種パーテーションの解体撤去にかかる「直接施工会社の適正平米単価」と「ビル指定業者・管理会社見積もりの単価」を比較一覧表にまとめました。全体的な単価基準は「原状回復の単価表・項目別相場」でもご確認いただけます。
| 解体対象の壁・天井仕様 | 単位 | 直接施工の適正単価 | 指定業者・管理会社単価 | 特徴・単価変動のポイント |
|---|---|---|---|---|
| LGS壁+石膏ボード片面1枚貼り(ふかし壁) | 1㎡ | 1,500〜2,400円 | 3,200〜5,000円 | 躯体壁の手前に立てた壁。ボード枚数が半分のため安価 |
| LGS壁+石膏ボード両面1枚貼り(標準間仕切り) | 1㎡ | 1,800〜3,200円 | 4,000〜6,800円 | オフィス・店舗で最も一般的な天井止めの造作間仕切り壁 |
| LGS壁+石膏ボード両面2枚貼り+グラスウール(防音壁) | 1㎡ | 2,600〜4,500円 | 5,500〜9,000円 | 会議室・クリニック診察室など。ボード重量2倍+断熱材分別手間あり |
| スラブtoスラブLGS遮音壁(天井裏貫通・耐火壁) | 1㎡ | 3,200〜5,500円 | 6,500〜11,000円 | 天井裏のダクト・配管周りを避けながら高所解体する技術が必要 |
| GLボンド直貼り石膏ボード剥離・ハツリ撤去 | 1㎡ | 2,200〜3,800円 | 4,500〜7,500円 | 躯体コンクリートに残った団子状のGLボンドをケレン(削り落とす)作業含む |
| 天井解体(軽天LGS下地+ジプトーン・岩綿吸音板) | 1㎡ | 2,000〜3,800円 | 4,500〜7,800円 | 吊りボルト・野縁受け・野縁の撤去を含む(スケルトン解体時) |
| 天井ボードのみ撤去(LGS軽天下地は残置再利用) | 1㎡ | 1,200〜2,200円 | 2,800〜4,800円 | 原状回復で天井ボードのみ張り替える場合。下地を傷めない丁寧な剥がし |
| アルミ・スチールパーテーション解体撤去 | 1㎡ | 1,500〜2,800円 | 3,500〜6,000円 | メーカー製パネル間仕切り。粉塵が出ず短時間で解体可能 |
| 強化ガラスパーテーション解体撤去 | 1㎡ | 2,800〜5,000円 | 6,000〜11,000円 | 飛散防止養生と吸盤(サクションカップ)を用いた複数人での重量ガラス荷下ろし |
| 建具(木製ドア・スチールドア・枠)解体撤去 | 1箇所 | 8,000〜18,000円 | 20,000〜40,000円 | フロアヒンジ埋め込み型や重量防音扉の場合ははつり・搬出手間が加算 |
※上記の解体単価は「取り外し・小割り・現場内集積」の労務費であり、搬出運搬費および石膏ボード等の産業廃棄物処分費は別途計上されるのが一般的な見積書式です(処分費込み単価になっている場合は+1,500〜2,500円/㎡が目安となります)。
2.1 間仕切り壁(片面貼り・両面1枚貼り・両面2枚貼り防音壁)の解体単価
オフィスの会議室や店舗のバックヤード壁として最も多い「LGS65型(幅65mmのスタッド)+両面石膏ボード12.5mm 1枚貼り」であれば、熟練した内装解体職人1名あたり1日に25㎡〜40㎡ほど解体・分別が可能です。そのため、解体手間単価は1,800〜3,200円/㎡に収まります。
一方、役員会議室や音楽教室、クリニック等で採用される「両面12.5mm 2枚貼り(千鳥貼り)+グラスウール充填」の防音壁では、タッピングビスの本数が倍以上に増え、ステープル(ホッチキス針)で留められた1枚目のボードとボンド併用で貼られた2枚目のボードを剥がす手間がかかるため、2,600〜4,500円/㎡が適正水準となります。
2.2 天井(軽天LGS下地+ジプトーン・岩綿吸音板)の解体単価
飲食店のスケルトン解体や、前テナントが造作した下がり天井(意匠天井)を撤去する場合は、天井ボード(石膏ボード+岩綿吸音板)を剥がしたのち、天井スラブから吊り下げられている「吊りボルト(全ネジ)」「野縁受け(チャンネル)」「野縁(Mバー)」をクリッパーやサンダーで切断・撤去します。上向き作業で足場移動が伴うため、2,000〜3,800円/㎡が目安です。
2.3 アルミ・スチール・ガラスパーテーション解体単価との比較
LGS+石膏ボードの造作壁とよく比較されるのが、小松ウォールやコマニー、イトーキなどのメーカー製「アルミパーテーション・スチールパーテーション」です。メーカー製パーテーションはボルトとパネルの嵌合(はめ込み)で組み立てられているため、電動ドライバーで分解でき、石膏ボードのような粉塵も出ないことから1,500〜2,800円/㎡とLGS壁よりも安く解体できます。さらに状態が良いスチールパーテーションやガラスパーテーションは、中古オフィス什器として再利用・スクラップ還元できるメリットもあります。
3. 石膏ボードの産廃処分費が高い理由とLGS(鉄スクラップ)還元の仕組み
見積書の下部にある「産業廃棄物処理費(または石膏ボード処分費)」の金額を見て、なぜここまで高いのかと驚かれる方が少なくありません。ここには廃棄物処理法上の厳格な規制と、解体業者選びで差がつくリサイクルの仕組みがあります。
3.1 硫化水素発生リスクにより石膏ボードは「管理型処分・専用リサイクル」が必須
かつて廃石膏ボードは、コンクリートガラやガラスくずと同じ「安定型産業廃棄物」として安価に埋め立て処分されていました。しかし、埋立地の中で石膏(硫酸カルシウム:$CaSO_4$)が雨水に溶け出し、付着しているボード原紙(有機物)を栄養源として硫酸塩還元菌が繁殖することで、致死性の猛毒ガスである「硫化水素($H_2S$)」が発生する事故が全国で相次ぎました。
これにより環境省は2006年(平成18年)に規制を大幅に強化し、廃石膏ボードの安定型最終処分場への埋め立てを全面禁止しました。現在、解体現場から出た廃石膏ボードは、他の木くずやプラスチックと一切混ぜずに単独で分別回収し、紙と石膏粉に完全分離してリサイクルする専用の中間処理施設(または管理型最終処分場)へマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付して運搬・処理することが法律で義務付けられています。
3.2 石膏ボード1㎡あたりの重量計算と産廃処分費の適正相場
見積書の石膏ボード処分費が水増しされていないかを検証するための「プロの計算式」を公開します。
- 石膏ボード(厚さ12.5mm)1㎡あたりの重量: 約9.0kg〜9.5kg
- 両面1枚貼り壁(1㎡)のボード重量: 9.5kg × 2面 = 約19kg
- 両面2枚貼り防音壁(1㎡)のボード重量: 9.5kg × 4面 = 約38kg
たとえば、壁面積50㎡の会議室(両面1枚貼り)を解体した場合、発生する廃石膏ボードの総重量は約950kg(約0.95トン / 容積で約1.5〜2.0㎥)です。 首都圏における廃石膏ボードの中間処理処分費+収集運搬費の適正相場は、1㎥あたり12,000円〜18,000円(2トントラック1台満載で約4.5万〜6.5万円)です。したがって、壁50㎡分の石膏ボード処分費は運搬費込みでも3万〜5万円前後で収まるのが本来の計算です。もし壁50㎡程度の解体で「産廃処分費:25万円」などと計上されている場合は、明らかな過大請求と言えます。
3.3 LGS(軽量鉄骨)は「産廃」ではなく「有価物(鉄くず)」として相殺できる
もうひとつ絶対に知っておくべき事実が、壁や天井の骨組みであるLGS(軽量鉄骨)の扱いです。 LGSは100%スチール(亜鉛メッキ鋼板)でできているため、石膏ボードやビス、断熱材を取り除けば、製鉄原料となる「鉄スクラップ(金属くず・有価物)」として金属買取業者へ売却できます。
ところが、悪質な業者や多重下請けの指定業者は、LGSの重量分まで「産業廃棄物処分費(お金を払って捨てるゴミ)」として立方メートル単価やトン単価でテナントへ請求してきます。現場で丁寧な手壊し分別を行う直接施工の解体業者(F・Sプランニングなど)に依頼すれば、LGSの処分費はゼロになるだけでなく、鉄スクラップとしての売却価値を解体工事費から値引き還元することができます。
4. 【規模別】会議室・間仕切り壁の撤去〜原状回復までの総額シミュレーション
オフィスの退去でLGS・石膏ボードの間仕切り壁を撤去する場合、「壁を壊す費用」だけでなく、「壁が立っていた跡の天井・床・壁紙を直す費用」と「防災・空調設備を戻すB工事費用」がセットで発生します。2つの規模でリアルな総額内訳を比較してみましょう。
4.1 会議室1室(壁面積25㎡)を解体して元の執務室へ戻す費用内訳
オフィスの一角にL字型で造作した6人用会議室(壁の長さ計9.5m×天井高2.6m=約25㎡、ドア1箇所)を撤去し、原状回復するケースです。
| 工事区分・内訳項目 | 数量 | 指定業者見積例 | 直接施工(適正相場) |
|---|---|---|---|
| 【解体】LGS・石膏ボード壁(両面1枚貼り)解体撤去 | 25㎡ | 137,500円(@5,500円) | 62,500円(@2,500円) |
| 【解体】木製ドア・スチール枠 撤去 | 1箇所 | 25,000円 | 10,000円 |
| 【産廃】廃石膏ボード・建具 運搬処分費(LGS有価相殺) | 1式 | 85,000円 | 35,000円 |
| 【内装復旧】壁撤去跡の天井ボード・クロス・床タイル部分補修 | 1式 | 180,000円 | 85,000円 |
| 【設備・B工事】会議室内の増設感知器1個・照明スイッチ撤去復旧 | 1式 | 190,000円 | 95,000円 |
| 【諸経費】共用部養生・現場管理費 | 1式 | 112,500円 | 32,500円 |
| 合計(税抜) | - | 730,000円 | 320,000円(▲41万円削減) |
4.2 会議室3室+受付造作壁(壁面積80㎡)を解体・復旧する費用内訳
50坪〜70坪のオフィスで、会議室3室とエントランスのロゴ壁(計80㎡、防音二重貼り壁含む)を解体して全面原状回復する場合、LGS・石膏ボード解体と産廃処分費の適正相場は約28万〜42万円です。指定業者の見積もりではこの解体・産廃パートだけで75万〜110万円と計上されていることが多いため、明細の照合だけで40万〜60万円以上の差が生まれます。
5. LGS・石膏ボード解体の見積もりで多発する4つの水増し手口とチェック法

手元にある見積書の「LGS・PB解体」が適正かどうかを今すぐ判定できる、4つの水増しチェックポイントを解説します。
5.1 壁面積(㎡)にドア・ガラス開口部が含まれ、高さがスラブ高で過大計算されている
見積書の数量欄にある「㎡数」がどのように計算されたか、平面図と照らし合わせてみてください。
- 高さの過大計算: 実際の壁は天井ボード下面(高さ2.6m)で止まっている「天井止め壁」であるにもかかわらず、見積もり上の面積が天井裏のコンクリートスラブまでの高さ(3.6mなど)で掛け算されているケース(これだけで面積が約1.4倍に水増しされます)。
- 開口部(ドア・ガラス窓)の未控除: 壁の中に幅0.9m×高さ2.1mのドアや、大型のFIXガラス窓があるにもかかわらず、それらを差し引かずに「壁の端から端までの長さ×高さ」でベタ計算し、さらに別項目で「建具撤去費」「ガラス撤去費」を二重に取っているケース。
5.2 「ボード解体費」と「LGS下地解体費」が別々に二重計上されている
通常の積算基準では、「LGS・PB間仕切り壁解体 @2,500円/㎡」の中に石膏ボード剥がしとLGS骨組み撤去の両方が含まれています。
しかし、一部の見積書では「石膏ボード撤去工事:80㎡ @2,800円」と「LGS軽鉄下地撤去工事:80㎡ @3,200円」をわざわざ2行に分け、実質1㎡あたり6,000円という法外な単価に仕立て上げている手口が見られます。さらに悪質なケースでは、壁の両面にボードが貼ってあることを理由に、壁面積80㎡を「ボード面積160㎡」として2倍の数量で計上している事例もあるため、数量の定義を必ず確認してください。
5.3 LGS(鉄骨)の重量分まで「混合廃棄物処分費」として高額請求されている
先述の通り、LGS(軽量鉄骨)は有価スクラップとなる金属資源です。それにもかかわらず、産廃処分費の項目で「内装解体混合廃棄物 12㎥ @28,000円=336,000円」のように、分別を行わない最も割高な「混合廃棄物(ミンチ)」単価で一括計上されている見積もりは要注意です。「石膏ボード専用処分(@15,000円/㎥前後)」と「LGS金属くず(有価相殺)」に正しく分けて再積算させるだけで、産廃費用は半減します。
5.4 壁撤去跡のクロス・床・天井補修範囲が「部屋全面張替え」にすり替わっている
退去時ではなく「入居中のレイアウト変更(会議室を壊して執務室を広げる工事)」や「通常損耗が貸主負担となる契約での退去工事」において、本来なら壁を撤去したライン(幅10cm程度のビス穴・ランナー跡)に沿って天井ジプトーンを1列張り替え、床タイルカーペットを1列差し替えれば済むところを、指定業者が「色味が変わるから」という理由でフロア全面(数百㎡)の天井・床張替えを見積もりに盛り込んでくるケースがあります。ストック品のタイルカーペットを活用できないか、補修範囲を最小限にできないかを必ず協議しましょう。
6. 間仕切り壁・LGS解体費用を30%以上安く抑える5つの実践ノウハウ
LGS・石膏ボード壁の解体および原状回復コストを確実に引き下げるための5つの実践アクションをまとめます。
- 平面図から「壁の延長(m)×天井高(m)」を自社でざっくり計算し、見積書の㎡数と照合する: 定規やPDF計測ツールで解対象の間仕切り壁の長さを測り、天井高(通常2.5m〜2.7m)を掛けてみてください。見積書の数量が計算値より20%以上多い場合は、算定根拠(拾い出し表)の提出を求めます。
- C工事(テナント発注)が可能な範囲は、自社施工の解体専門業者へ直接発注する: 間仕切り壁の解体や床・壁紙の復旧は、ビルの基幹構造に触れないため原則として「C工事」の領域です。管理会社やゼネコンを通さず、直接施工の専門業者(F・Sプランニングなど)へ依頼することで25〜40%の中間マージンをカットできます。
- 石膏ボードの専用分別とLGSスクラップ還元を行う業者を選ぶ: 見積もり依頼時に「廃石膏ボードの分別単価と、LGS軽量鉄骨のスクラップ相殺を反映した明細で作ってください」と伝えるだけで、業者の専門性と誠実さが一目でわかります。
- 請負金額100万円以上の場合は「アスベスト事前調査」の重複計上を防ぐ: 2006年(平成18年)9月以降に着工されたビルや、近年テナント側で新設したばかりのLGS・石膏ボード壁であれば、着工年月日の書面(設計図書・確認済証等)でアスベスト非含有を証明でき、高額な検体分析調査(1検体3〜4万円)を省略できる場合があります。詳細は「内装解体前のアスベスト事前調査義務と費用相場」をご参照ください。
- 壁撤去に伴う防災・電気B工事の「既存機器再利用」を徹底する: 間仕切り壁を壊す際、壁の中のスイッチや天井の増設感知器を撤去する工事がB工事となる場合でも、既存感知器の再利用や天井開口補修のC工事化を指定することで総額を大きく抑えられます。
7. まとめ:LGS・石膏ボード壁の解体と原状回復はF・Sプランニングへ
LGS(軽量鉄骨)と石膏ボード(PB)の解体撤去は、オフィスや店舗の原状回復において最も大きな面積を占める基本工種だからこそ、平米単価の適正化・正確な面積拾い出し・石膏ボードの分別処理とLGSの有価還元によって、数十万円〜百万円単位のコスト削減が実現できる分野です。
- 標準的なLGS・石膏ボード壁の解体単価は1,800〜3,200円/㎡が適正目安
- 壁の高さ(天井止めかスラブ止めか)と開口部控除をチェックして数量水増しを防ぐ
- 石膏ボードは分別リサイクルし、LGS鉄骨は有価スクラップとして工事費から相殺する
株式会社FSプランニング(F・Sプランニング)では、オフィスや店舗の間仕切り壁(LGS・石膏ボード・各種パーテーション)の解体撤去から、天井・床・クロスの原状回復、さらにビル指定B工事の見積もり査定・減額交渉まで、中間マージンゼロの自社一貫体制で対応しております。
「管理会社から提示されたLGS・ボード解体の平米単価や産廃処分費が高すぎる」 「会議室の間仕切り撤去と原状回復を、どこまで安くできるか相見積もりを取りたい」
このようなお悩みをお持ちの担当者様は、ぜひF・Sプランニングの「無料お見積もり・査定相談窓口」までお気軽にお問い合わせください。原状回復全体のコストダウン手法は「オフィスの原状回復費用を削減する5つの交渉術」や「F・Sプランニングが選ばれる理由」でも詳しく解説しています。
よくある質問
QLGS(軽量鉄骨)と石膏ボードの間仕切り壁を解体する平米単価(㎡単価)はいくらですか?
標準的なオフィス間仕切り(LGS下地+両面石膏ボード1枚貼り)の解体撤去単価は、1㎡あたり1,800円〜3,200円(産廃処分費別)が直接施工の適正相場です。防音仕様の両面2枚貼り+グラスウール充填壁や、天井裏スラブまで達する壁の場合は1㎡あたり2,800円〜4,800円前後となります。
Q見積書の「LGS・PB解体」の面積(㎡)が床面積よりずっと大きいのは水増しですか?
必ずしも水増しではありません。間仕切り壁の面積は「壁の横幅(延長メートル)×高さ(天井高2.6m〜3.0m等)」で算出されるため、床面積とは計算基準が異なります。ただし、天井裏まで壁がないのにスラブ高(3.5m等)で計算されていたり、開口部(ドアやガラス)の面積が控除されていなかったりする水増し事例は多いため図面照合が有効です。
Qなぜ石膏ボードの産業廃棄物処分費は他の廃材より高いのですか?
石膏ボード(硫酸カルシウム)が水分と有機物に混ざって埋め立てられると、猛毒の「硫化水素ガス」を発生させるため、廃棄物処理法により一般の安定型処分場への埋立が禁止されているからです。紙と石膏を分離する専用の中間処理施設へ運搬する義務があり、1㎥あたり12,000円〜18,000円前後の処理費がかかります。
Q解体したLGS(軽量鉄骨)は鉄スクラップとして買い取ってもらえますか?
はい。LGS(亜鉛メッキ鋼板のスタッドやランナー)は純粋な金属くず(鉄スクラップ)であるため、石膏ボードや断熱材と綺麗に分別すれば処分費がかからないどころか、スクラップとしての有価価値が生まれます。良心的な直接施工の解体業者であれば、金属資源の価値を解体費用から値引き還元してくれます。
Q会議室のLGS壁を1箇所撤去するだけなのに見積もりが80万円を超えたのはなぜですか?
壁そのものの解体費と産廃処分費は10万〜15万円程度ですが、壁を撤去した跡の「天井ボード・床タイルカーペット・周囲クロスの補修費」に加え、会議室用に増設していた「煙感知器・スプリンクラー・非常放送・空調ダクトを戻すビル指定B工事」が合算されているためです。
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現地調査・お見積もりは無料です。お気軽にお問い合わせください。
